8-2.訴訟提起後の和解又は判決
1.過払い訴訟継続中の和解交渉
過払い金返還訴訟を提起した後も継続的に相手業者と和解交渉を進めます。訴訟提起前では「過払い金元金からの減額和解にしか応じない」と主張してくる業者も、訴訟提起を行うことにより柔軟な対応をしてくるケースが多くなります。又悪意の受益利息の付加に対しても同様です。
2.訴訟提起後の任意和解
訴訟提起後、継続的に裁判外でも和解交渉を進め、こちら側の主張を全面的に認めるとのことであれば、そのまま裁判外で任意和解となるケースがあります。現在の過払い訴訟の多くはこのケースではないかと思います。
裁判外での任意和解の場合には、裁判上の和解(和解調書を作成する)をすることによる「債務名義」(強制執行可能な文書)を取得することは出来ませんので、裁判上での和解をするべきであると思われるかもしれません。
しかし、大手の消費者金融やクレジット会社では裁判外での任意和解を進めたとしても間違いなく支払がなされます。ですので裁判期日を待たずに和解を進めることにより、早めに返還を受けることが出来るというメリットがあるのです。
3.裁判上での和解(和解調書作成)
過払い訴訟を提起した場合でも、一部の業者によっては特に争うわけでもないのに、請求額からの減額和解をかたくなに主張し、裁判外での和解に応じない場合があります。その場合には、裁判上で和解を行うケースも多くあります。 簡易裁判所の場合には「司法委員」を交え、地方裁判所の場合には、「裁判官」とともにお互いの妥協点を見つけながら話合いを行い、話合いがまとまれば「裁判上の和解(和解調書の作成)」を進めることになります。裁判上の和解と裁判外での和解との一番の大きな違いは、裁判上で取り交わす和解の文書(和解調書と呼ばれます)は「債務名義」として効力がある点です。「債務名義」とは、約束が守られなかった場合には、その他の特別な手続を得ることなく相手の資産に対して「強制執行」が出来る文書のことです。
4.判決
実質的に争い(争点)がない過払い訴訟でも、請求金額について裁判外でも裁判上でも和解の話がまとまらない場合には、裁判所に対し判決を求めることになります。裁判所も出来る限り和解で解決するよう促しますが(半ば強行的に裁判官に和解を勧められる場合もあります)、正当な主張をしている限り、納得のいかない和解案には同意をするべきではありません。 和解勧告に根負けして妥協した和解を進めることは、業者へある意味の「ゴネ得」を許す結果となりますので、その業者は他の過払い訴訟においても同様の対応をすることにより「ゴネ得」を狙うことを横行させる結果になるからです。
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