7.各債権者との和解交渉
引き直し計算を行い残債務が残り、債務残元金を確定させた後に、司法書士会(又は弁護士会)の「債務整理手続における統一基準」(下記参照)に基づき和解案の提示を行います。
(参考)日本司法書士会連合会統一基準
残元本の確定利息制限法の利率によって元本充当計算を行い債権額を確定すること。確定時は債務者の最終取引日を基準とする。
和解案の提示
和解案の提示にあたっては、それまでの遅延損害金、並びに将来利息は付けないこと
債務者は、すでにこれまでの支払が不可能となり、司法書士に任意整理を依頼してきたものである。担当司法書士としては、債務者の生活を点検し、無駄な出費を切り詰めて原資を確保し和解案を提案するものであり、この残元本にそれまでの遅延損害金、並びに将来利息を加算することは弁済計画を困難とならしめる。したがって、支払については、原則として遅延損害金並びに将来の利息を付けない。
1.和解提案に対する業者の対応
一般的に残債務が残る場合の和解提案に対して、業者は即座に回答をしてきます。業者側としても、早急に処理を完了させて返済を開始してほしいとの思惑があるからです。
2.和解提案に対して拒否する場合の態様
当方からの和解提案に対し同意するとの回答であれば、その後正式な和解契約の締結となりますが、拒否される場合も多く、その理由は様々です。拒否理由としては概ね下記3点の理由があります。
①みなし弁済を主張し引き直し計算自体を否定する。
実質的にみなし弁済を否定した最高裁のシティズ判決以降、みなし弁済を主張してくる業者はほとんどありません。
しかし、一部の商工ローン会社では「任意の和解には応じない」として、実質的にみなし弁済を主張する業者もあります。
②みなし弁済は主張しないが、引き直し計算方法について争う場合
引き直し計算方法について争われる場合としては、
一.同一業者からの2口以上の取引がある場合に、それぞれの取引をすべて一連との取引として計算した場合に、別取引として個別に計算すべきと主張される場合
二.継続した取引途中に、完済により取引が終了している期間があっても、すべての取引を一連の取引として計算した場合、完済後のその後の取引は別取引として別計算すべきと主張される場合
三.支払が遅延した期間に対しても一律に15%~20%の通常利率で計算した場合に遅延利息(26.28%)の付加を要求される場合
③みなし弁済も否定せず、引き直し計算元金についても認めるが、和解日までの利息や損害金又は将来利息を要求してくる場合
上記のいずれの主張をされた場合にも、司法書士又は弁護士は「債務整理手続における統一基準」に基づき安易な妥協をしない和解交渉を進めていきます。
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