過払い請求、完済後 過払い金返還請求、払いすぎ利息、過払い利息の返還についての相談受付

無料相談 045-900-7700 相談受付時間 平日9:00~21:00 土日9:00~18:00
ご質問・ご相談
過払い請求・過払い金返還請求手続・払いすぎ利息の返還

過払い金返還の争点

HOME > 過払い金返還の争点 > 最判「特段の事情」について
みなし弁済の主張
取引履歴の不開示
完済後の取引履歴開示
完済後の再取引における別計算
過払い金返還請求権の時効消滅
過払い金に付される利息
残高ゼロ計算(残高無視計算)
過払い金返還請求権の時効消滅②
最判「特段の事情」について

最判「特段の事情」について

平成20年1月18日最高裁判決【特段の事情】について
 平成20年1月18日最高裁判決により充当を認めるための【特段の事情】の具体例が示されました。
 本判決以後、過払い金返還訴訟において個別取引、一連取引の争点のある事案においては、裁判官は以前にも増して慎重な姿勢を取るようになっていると感じます。
 本判決の「特段の事情」の具体例に基づき、慎重に判断しなければならないとの考えが裁判官にあることは当然のことですので、そのような裁判官の意図に沿うように、それぞれの事案ごとに本判決により示された「少なくとも7つの特段の事情の有無」につき丁寧なあてはめによる主張・立証が求められることになると思います。

 それでは、本判決により例示列挙された7つの具体的判断基準について考えてみたいと思います。

1.第一の基本契約に基づく貸付及び弁済が反復継続して行われた期間の長さ

同一の貸主との取引期間が長ければ長いほど、通常の借主は借入総額の減少をより強く望むため、過払い金を次の借入にも充当すべきである、との考えから取引期間が長い方が充当を認める根拠となります。
 判例タイムズ1154号61Pにおいても片山健裁判官が「貸付が相当期間にわたり反復継続された場合には、通常の借主において、「借入総額の減少を望むなどの意思を有することに変わりない」といえ、これを肯定すべきである」と述べています。


2.最終の弁済から第2の基本契約に基づく最初の貸付けまでの期間

 本判決においては約3年の取引中断期間がありました。
 平成19年7月19日最高裁判所第一小法廷判決では約3ヶ月の取引中断の事案で「期間的に接着」しているとして一連計算を認めています。
 本判決により、3年では「期間的に接着」しているとはいえないとの実質的な判断となったように思います。しかし、本判決は3年の取引中断期間があったとしてもその他の「特段の事情の有無」により一連取引を認める場合があることを示した判断といえるでしょう。


3.第1の基本契約についての契約書の返還の有無

 第1の基本契約による取引が完済した際に、取引を終了させる意思を有していた場合には「契約を終了させる意思表示を行い契約書の返還を受けている」場合が通常との考え方によるものです。
 完済時に契約書の返還を受けていないことが、取引が継続しているとされる「特段の事情あり」との判断基準の一つとなることですが、「契約書の返還を受けた」ことの立証は非常に困難であると思います。
 契約書の返還を受けて「ない」ことの立証のなりますが、「ない」ことの立証は不可能に近いことだからです。  実際に返還を受けていない場合、その立証方法としては借主本人の証言に頼らざるおえないと思います。証言以外では完済時の返済方法が(店頭窓口ではなく)ATMでの返済であったことも契約書の返還を受けていないとする多少の推定は働くかもしれません。
 貸金業者側としては、仮に契約書の返還をしていない場合でも不利な証拠を提出するはずもありませんので、「契約書は返還した」と言い張る(主張する)だけとなるはずです。
 文書提出命令により業者側に保存されているはずの「契約書」や返還をしたと主張するならば「契約書返還時の受領書」の提出を求めることも考えられますが、文書提出命令も結局のところ原告側に「提出する資料が業者側に存在する」ことの立証が必要になりますので、「契約書が返還されていない」ことの立証と同じ立証を求められることになります。
 「契約書返還時の受領書」は、その業者が契約書の返還時に取り交わしている書類であれば、有効な手段となると思いますが、一般的には取り交わすことのない書類です。
 裁判所も業者側が「古い契約書は返還した」と主張された以上、その後の再取引時に新たな契約書を取り交わしている場合では、裁判所が文書提出命令により古い契約書の提出を求める決定を出すことは躊躇せざるを得ないと思います。
 取引履歴のような「データ」の開示と異なり、契約書原本はその「原本」ひとつしかありませんので、「返還した」と主張された以上、その契約書が存在する立証ありと判断することは非常に困難であると思われますし、「古い契約書の文書提出命令の決定」を出すことは、実質的に「契約書が返還されていない」ことを裁判所が認める決定となりますので、決定を出すことにも意味がない(決定を出すまでもなく「契約書は返還されていない」とする立証目的は達成されている)こととなります。


4.借入等に際し使用されるカードが発行されている場合にはその失効手続の有無

 意味合いとしては3の契約書の返却有無と同じことです。
 完済時にカードの失効手続を行っていれば、その後の契約は別契約であると考えられる方向となり、カードの失効がなければ、一連取引と考えられる「特段の事情」のひとつとなります。
 契約書の返却有無と似てはいますが、「失効されていない」ことの主張立証は契約書の返還有無とは異なり割と容易に行えます。
借主としては、
1.当初から所持しているカードを示す
(カード番号で発行年月等を特定できる場合には、当然その主張も行います)
2.完済時にもカードは失効されていないとする借主本人の証言(陳述書)
により、業者側の反証を待つことができます。
 業者側としては実際に失効された事実がなければ反証を行うことは出来ないでしょうし、裁判官としても証拠として提出されたカードが当初の契約時のものであることまで借主側に立証を求めることは出来ないはずです。
 しかし、裁判官によってはその立証まで求めてくる場合があり得ます。カード番号の記載などで発行年月等が分かる業者のカードであればその立証も可能ですが、そうでない限りそこまでの立証を借主側が行う必要性がないことを丁寧に主張していくことが必要でしょう。


5.第1の基本契約に基づく最終の弁済から第2の基本契約が締結されるまでの間における貸主と借主との接触の状況

 「接触の状況」とは、取引中断期間中の業者側からの勧誘の有無等のことでしょう。
 完済後も業者側から頻繁な勧誘があり、取引中断期間中も「顧客」との認識を有していた場合には、「契約は決して終了していない」との考え方によるものです。


6.第2の基本契約が締結されるに至る経緯

 5の「貸主と借主との接触の状況」における勧誘の有無、その後の再貸付に至る経緯から、「契約が続いている状態」と考ることが出来るか否か、貸主と借主の認識を判断するための事情と言えます。
 頻繁な消費者金融業者側からの勧誘により再契約を行った場合には、「決して契約は終了していない」(過払い金の計算を一連取引として行う)と判断されるべきです。
 なぜなら消費者金融等の貸金業者にとって完済顧客への再貸付は「掘り起こし」と言われ、新規貸付、既存顧客への追加貸付と並ぶものとして積極的に進められています。
 再融資をさせるため消費者金融業者は過去の完済取引で得た情報、支払経過等を最大限に利用するため、完済者リストを作成しているのが一般です。
 過去の取引の原因、例えばギャンブルによるとか、レジャー目的であるとかの点等に着目して、それらの弱みにつけこみ勧誘を行うのです。
 借入をしていなかった期間にも消費者金融はこのような勧誘を行うのが通常です。それにもかかわらず借入がなかったことだけを理由に、その後の再貸付は以前の取引とは別取引であるとして過払金の新規貸付金への充当を免れることが出来る、との判断がなされることは消費者金融業者の実体を無視した判断と言えるでしょう。
 また再貸付時における業者側の貸付審査の有無も重要な要素と考えられます。新たな融資審査を行った形跡がなければ「継続した一連の取引」と考えられやすくなりますし、逆にしっかりとした融資審査が行われた形跡があれば、新たな別取引と考えられやすくなるでしょう。


7.第1と第2の各基本契約における利率等の契約条件の異同

 契約条件が異なれば、別取引であるとの客観的な判断材料になるとの事情ですが、「契約条件の異同」と言っても、その変更内容により①「契約が継続していたと考えられるか」それとも②「新たな別契約と考えられるか」の判断はまったく正反対のものになるはずです。
 消費者金融のリボルビング取引において、「極度額を上がる」「利率を下げる」等の変更は①「契約が継続していた」と考えられる根拠となるはずです。
 それに対して「極度額が下がる」「利率が上がる」等の変更は②「新たな別契約」と考えられやすい事情と言えると思います。
 本判決の事案においては、「極度額が下がり」、「利率が上がる」再契約がなされました。このように②「新たな別契約」と考えられやすい事案であったことも判決内容に影響しているものと思われます。


その他の「特段の事情」

 以上7つの例示列挙以外にも「特段の事情」と考えられる内容として、「管理番号、顧客番号、契約番号の相違」が挙げられると思います。  しかし、本判決によりあえてこの基準を挙げなかったことにも注意が必要でしょう。再取引後にも管理番号等が同一であれば、まず必ずはじめに一連取引を認める根拠として主張することです。
 この事情を「特段の事情」の例示として挙げなかったことは、「この事情は重要視することは出来ない」との判断をしているように思えます。
 確かに、同一の管理番号、顧客番号、契約番号等により顧客を管理すべきとすることは貸金業法からの要請であるため、管理番号や顧客番号等が同一だとしても別取引としての根拠としては薄いのかもしれません。
 しかし、完済により「契約関係が終了した」と業者側で判断したのであれば、それまでの取引において付していた管理番号等を廃棄し、新たな契約を締結した段階で、別の管理番号等を付せばよいだけのことのはずです。少なくとも貸金業法上の帳簿保存期間3年経過後も管理番号等の変更がなければ、「新たな貸付を想定していた」事情と言え、一連取引を認める根拠とすべきと思います。
事務所概要 Office Info.

みなとみらい司法書士事務所
代表者 司法書士 佐藤鋭一
〒231-0063
横浜市中区海岸通4-20
F.bld.みなとみらい5F

info@office-minatomirai.net
アクセスマップ
馬車道駅から事務所へのアクセス
JR関内駅から事務所へのアクセス
事務所から横浜地裁のアクセス
TEL:045-650-6560
FAX:045-650-6561
<主要業務エリア>横浜市,川崎市,藤沢市,横須賀市,鎌倉市,茅ヶ崎市,大和市,海老名市,綾瀬市,厚木市,平塚市,伊勢原市,秦野市,小田原市等を中心とした神奈川県全域、その他首都圏近郊
 
HOME
  • グレーゾーン金利について
  • 取引履歴について
  • クレジット会社からの借入
  • 過払金返還手続の進め方
  • 過払い金の計算方法
  • ブラックリストの問題
  • 完済後 過払い請求
  • 過払金返還手続 費用
  • メリット・デメリット
  • 過払い金返還の争点
  • 過払い金返還業者別対応
  • 重要最高裁判例
  • その他の整理方法
  • 事務所案内
  • ご質問・ご相談
  • プライバシーポリシー
  • サイトマップ
無料相談受付中 045-900-7700 相談受付時間 平日9:00~21:00 土日9:00~18:00

【みなとみらい司法書士事務所その他の管理サイト(リンクはご自由にどうぞ)】
債務整理 | 過払い金返還/過払い請求 | 任意整理 | 借金整理 | 自己破産 | 少額訴訟 | 民事訴訟 | 民事調停 | 敷金返還 | サイトマップ
Copyright 2007 過払い請求のOffice-Minatomirai. All Rights Reserved.