完済後の再取引における別計算
完済後(取引終了後)の再取引における個別計算
貸金業規制法43条1項「みなし弁済」の規定が平成18年01月24日の最高裁判決により実質死文化されたことにより、現在の過払い金返還請求における最も大きな争点が、この「完済後(取引終了後)の再取引における別計算」ではないかと思います。
同一会社からの借入であるが、取引が一度完済により終了し、その後再度の借入により新たな取引が開始されている場合、「最初の取引と新たに開始した取引をそれぞれ個別の取引」と考え、過払い金の計算もそれぞれの取引ごとに個別に行うべきとの主張(考え方)です。 なぜ、この主張(考え方)が過払い金返還請求における最も大きな争点となるかと言うと、一連の取引であるとして過払い金を計算した場合と、個別取引であるとして過払い金を計算した場合の過払い金額に大きな差額が出る場合があるからです。 最初の取引の完済後10年以上の期間が経過している場合などでは、過払い金の返還請求権の時効消滅により最初の取引の過払い金の請求が認められないケースも出てくることになり、一連取引として計算した場合との過払い金額の差額は更に大きなものとなります。
この争点に対しては、最高裁での明確な判断がなされておらず、事案により裁判所の判断は分かれています。
最近の高裁レベル(東京高裁)においても、下記のとおり個別取引としての計算方法を認めた判例が出ている点に注意が必要です。
①東京高裁平成17年10月19日控訴審判決
最初の取引終了(完済)から819日経過した後の取引を別取引であると認定 この判決を不服として上告を行ったが、平成18年3月28日上告不受理決定 (上告不受理は上告するこができる要件に該当しないとされたものであり、最高裁が個別取引を認めた判断をしたものではありません)
②東京高裁平成17年11月30日控訴審判決
最初の取引終了(完済)から約1年9ヶ月経過した後の取引を別取引であると認定 この判決を不服として上告を行ったが、平成18年6月6日上告不受理決定 (上告不受理は上告するこができる要件に該当しないとされたものであり、最高裁が個別取引を認めた判断をしたものではありません)
③東京高裁平成18年7月20日控訴審判決
最初の取引終了(完済)から約5年経過した後の取引を別取引であると認定
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