少額訴訟への対応
●少額訴訟とは
少額訴訟とは訴額が60万円以下の金銭の支払いの請求を目的とする簡易裁判所の訴訟手続きです。少額訴訟は紛争額に見合った時間と労力で解決を図るために創設された手続きですが、1回の口頭弁論期日だけで訴訟を完結することを原則とするので、債務者が書換前の取引経過開示を求めたりして争う場合には不向きな手続きとなります。
ただ、少額訴訟には1年に10回までしか訴訟提起できないとの制限があるため、通常の貸金業者が少額訴訟を提起することはまずありません。
●具体的対応
貸金業者から少額訴訟を提起される場合はないとしても、個人からの借入などをしている場合には少額訴訟を提起される場合もありえるでしょう。
少額訴訟の提起に対しては移行申述権というものが認められており、その権利を行使することにより通常訴訟へ移行させることが可能です。少額訴訟は1日の期日で判決が言い渡され、敗訴の場合には判決に基づき強制執行が可能となりますので、移行申述権を行使して通常訴訟へ移行させることが必要です。
ただ、実体関係にまったく争いがないにもかかわらず、強制執行を遅らせる目的のためだけに移行申述権を行使することに関しては訴訟遅延の行為であるとして批判もありますが、自己破産の申立時においては一部の債権者にだけ強制執行を許すということは債権者平等原則に反し、他の債権者の不利益となるケースがあり得ます。
他の債権者へ不利益を及ぼさないための移行申述権行使という目的であれば批判を受ける理由はないと言えるでしょう。
みなとみらい司法書士事務所
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