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7.破産手続中の差押

自己破産イメージ  現在の判例下においては、破産手続き中であっても給料に対する差押が認められています。

下記裁判例は差押の効力を否認又は制限する重要なものである。

①差押範囲を減額した裁判例
 破産宣告および破産廃止の決定がなされ、未だ免責決定がなされていない時点で債権者より給料を差し押さえがなされたが、債務者は破産裁判所から免責のために任意配当すべく給料からの積み立てを指示されていた場合に、債権者の債権差押えを維持すると破産裁判所の指導を損なうおそれがあることを理由に執行裁判所が差押範囲を変更し債権差押額を予想配当額と執行費用の合計額に減額した。(東京地判平7・9・25消費者法ニュース27号38P)

②免責決定により、訴えの却下、不当利得の返還請求を認めた裁判例
 貸金業者の破産債権による貸金返還請求事件の訴訟において、上告審の手続中に免責決定が確定したことにより、債権が消滅したことを理由に原告判決を取消して訴えの利益を欠くとして訴えを却下し、併せて原判決の仮執行宣言によりなされた動産執行の配当金の返還を命じた(大阪高判平8・8・22消費者法ニュース29号56P)

※注意:但し、破産申立以後に取得した財産の差押について免責決定後も効力は維持されるとした最高裁判所判例がある
 破産者の破産宣告以後に取得した財産について、「破産決定・同時廃止後免責申立中に破産債権者が差押取得したときは、破産者が免責決定を受けた後においても免責決定の効果は過去に遡らないから強制執行の効力は維持され、破産者は、差押をした破産債権者にその取り戻しができない。(最判平2・3・20判時1345号68P)

③一定の要件の下、給料差押を取消した裁判例
 破産債権に基づく強制執行は免責確定までは適法で不当利得にはならないとしつつ、将来免責が予想される破産者に対する強制執行は破産宣告から免責確定まで期間を要する事を利用した回収手段であり、公平主義の観点からして破産者の更正のための財産についての債権回収は強く保護することはできないとして、破産者の収入の少なさも考慮して給料差押を取消した。(福井地決平10・10・9消費者法ニュース41号68P)


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