5.過剰融資の抗弁
自己破産手続き中などに貸金業者より訴訟を提起された場合、残念ながら有効な対抗策はあまりありません。
下記に掲げる判例は、業者の融資行為を過剰融資と認め請求額の減額を認めた注目すべき判例です。
①権利濫用に当たると解した裁判例
国が事業者に向けて特別な規定を設けて禁止した過剰与信が現実に生じた場合、債務者の返済能力を超えるかどうかについての調査や判断に重大な誤りがあった業者が、法の力をかりて債務の全額の支払いを求めるとすれば、信義誠実の原則に反し権利濫用に当たると解すべきであり、信義則を適用して事業者の請求できる範囲を限定するのが相当であるとして、信販会社からっ請求のうち過剰与信と認定した取引につき契約額の4分の3のみの請求を認めた(釧路簡判平6・3・16判タ842号89P)
②回収不能の事態になることの予見可能性を認めた裁判例
貸金業者の貸付が、債務者の実際の返済能力が少ないことを知りつつこれを無視し、作為的に返済能力を大きくみせかけてなしたものであるから、貸金業法13条および大蔵省銀行局長通達に違反した過剰貸付であることを認定した上で、貸金業者は、債務者が将来返済に窮し回収不能の事態になることを予見し、また予見可能であったにもかかわらず、成績を上げる為にあえて貸付けたものと判断されるとして、貸付金の80%を越える部分の請求は権利濫用だと判断した。(大分簡判平7・7・18消費者法ニュース25号32P)
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